介護業が人材不足に陥る原因を徹底解説!事業者がすぐに始められる対策とは

介護業は現在、深刻な人材不足に陥っています。この人材不足を解消して、うまくオペレーションを回すには人材不足の原因をしっかり把握し、正しく対策することが必要です。この記事では、介護業の人材不足の原因や取るべき対策について解説します。人材獲得にお困りの施設運営や人事担当の人は、ぜひ参考にしてください。

介護業界が人手不足に陥る原因

現在、介護業が人材不足に陥っているのには、どのような原因があるのでしょうか。その原因には大きく分けて、全体的に働き手が不足していること、介護業を選ぶ人の減少が挙げられます。以下に詳しく解説します。

働き手が不足している

介護業の人手不足のひとつに、日本における人口構造の変化があります。日本は少子高齢化が深刻な問題になっており、出生率の低下によって全体的に働き手が減っています。その一方で、介護が必要な高齢者はどんどん増加しています。厚生労働省の「厚生労働白書(20)」によると、2030年には高齢化率は31.8%、約3人に1人が65歳以上になるといわれています。

介護業を選ぶ人が減っている

介護職は、他の業界と比べて給与水準が低く、仕事内容がハードだという労働条件の問題により、目指す人材が減少しています。離職率も高く施設内の人間関係や事業理念に対する不満、結婚や出産などのライフスタイルの変化などの理由で、せっかく集まった人材が介護職から離れてしまうケースも多い状況です。

さらに、きつい・汚い・危険の「3K」のネガティブイメージが強いことも、介護職を目指す人の減少につながっています。

介護保険事業計画に基づく介護人材の必要数とは

2021年に、厚生労働省は「第8期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」を発表しました。それによると、介護職に必要な人材の数は2023年度には約233万人、2025年度には約243万人、2040年度には約280万人となっています。

前述のように人材不足を解消し、需要が増加していく介護職員の数を確保するには、国の施策を注視するとともに施設運営側としても対策を講じる必要があるといえます。

介護業において人材不足を解消する方法

介護業において人材不足を解消する方法には、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは解消法を4つ挙げ、それぞれ詳しく解説します。人材集客に困っている施設運営や人事担当の人は参考にしてください。

労働環境の改善

人材を確保するには、労働環境をより理想的なものに変え、離職率を低下させることが重要です。具体的には、ストレスを抑えるための介護ケアの構造変更、手間を減らすIT化の導入による職員にかかる負担の軽減への取り組みがおすすめです。以下に、職員の負担軽減のための取り組みについてさらに詳しく解説します。

ユニットケアの導入

介護職員一人ひとりの負担を減らすために、取り入れやすいのが「ユニットケア」です。ユニットケアとは、10人程度の入居者を1ユニットとし、専任スタッフがケアにあたる手法です。

少人数のユニットなので介護の目が届きやすく、入居者にとって快適に過ごせるメリットがあります。職員にとっても日々の気づきや考えをユニットスタッフと共有し実践しやすいため、日々のストレスを抑えられるという効果が期待できます。

IT化

介護職員には、入居者のケアだけでなく、日報やシフト管理などの書類作成などさまざまな業務があります。書類作成時の手間をIT化によって軽減できれば、その分の時間を入居者のケアにあてられるなど好循環が生まれます。

また、夜間見守りの支援ロボットなどで夜間シフトに入る職員数を減らしたり、入居者の行動や健康をデータで管理したりするなど、介護職員の負担を減らすシステムの導入も求められています。

外国人介護従事者の受け入れ

外国人人材を受け入れ、介護に従事する人を増やす取り組みも進められています。EPA(経済連携協定)や外国人技能実習制度、特定技能などの制度の利用によって、人材を長期間確保できます。

「外国人の介護人材を受け入れたいが、制度利用や受け入れ準備などが難しい」という施設には、介護業界に特化した外国人の雇用サポートを行っている企業もあるので、問い合わせてみることをおすすめします。

詳細は厚生労働省の「2 外国人介護人材の受入れについて|厚生労働省」を確認してください。

介護業のイメージアップ

広報・PR活動を通して介護業に対するイメージアップをすることも重要です。公式Webサイトに企業理念や介護への取り組みを掲載する、求人票に介護や施設に関する正しい情報を掲載するなど、介護業の魅力を発信する必要があります。 

イメージアップには、待遇面の改善も不可欠です。2021年政府は勤続10年以上の介護福祉士を基本として、「月額8万円の改善」もしくは「役職者を除く全産業平均水準(年収440万円)」を設定し、公費を投じることで処遇改善を行うと発表しています。 

詳細は厚生労働省の「介護人材の処遇改善について|厚生労働省」を確認してください。

資格取得支援を行う

介護職は、さまざまな資格に応じてできる業務の範囲や給与が異なります。「介護報酬アップのために資格を取得したい」と考えている職員に対して、手当や資格取得推奨制度の導入などの支援を行いましょう。都道府県によっては、学費の返還免除制度を行なっているところもあります。

通学が難しい職員に対しては、施設に出張して介護従事者の講義を行ってくれるサービスの活用もおすすめです。

詳細は厚生労働省の「介護人材の確保について|厚生労働省」を確認してください。

厚生労働省による介護人材確保に向けた取り組みとは

厚生労働省は介護人材を量と質の両面から確保するため、研修や評価制度の実施、多様な働き方導入モデル事業の展開など、さまざまな取り組みを打ち出しています。以下に、その取り組みについて詳しく解説します。

※参考:介護人材確保に向けた取り組み|厚生労働省

介護に関する入門的研修の実施

厚生労働省では人材確保の取り組みとして、未経験者の介護職参入を促すための入門的研修の実施を推進しています。研修の導入には、介護について知る機会をより多くの人にもたらすとともに、介護職への不安を払拭してもらうという狙いがあります。厚生労働省は、この研修の実施や周知を自治体や関連団体に呼びかけています。

介護事業者の認証評価制度

「人材育成等に取り組む介護事業者の認証評価制度」とは、職員の人材育成や就労環境の改善につながる介護事業者の取り組みに対し、都道府県が一定の基準に基づき評価するというものです。この認証付与制度には、介護職員にとって働きやすい環境づくりを促し、介護業全体のイメージアップにつなげるという目的があります。

介護現場における多様な働き方導入モデル事業の展開

「介護現場における多様な働き方導入モデル事業」では、リーダー的な介護職員を育成するとともに、多様な働き方や「朝夜のみ」「限定された季節のみ」「兼業・副業」といった柔軟な勤務形態などを実現するモデル事業の取り組みを勧めています。

効率的、効果的な事業運営方法についての実験を進め、その成果から労働環境の改善を展開していきたいという狙いがあります。

介護職の魅力を発信する

「介護のしごと魅力発信等事業」を展開し、介護業に関するイメージを向上させるとともに興味を持ってもらうためのさまざまな取り組みを行っています。具体的には、体験型・参加型イベントの実施、小・中・高校生など若年層に向けた介護職の普及啓発パンフレットの配布、メディアを使ったアプローチなどを展開しています。

介護人材確保地域戦略会議を開催

介護に携わる人材確保にあたって「地域医療介護総合確保基金」の活用を図るため、都道府県や都道府県福祉人材センターなど地域の関係主体で「介護人材確保地域戦略会議」が開催されています。人材確保のための総合的、計画的な取り組みを推進するためのもので、過去の開催ではさまざまなテーマが議題に上がり意見が交わされています。

介護事業者がすぐに始められる人材不足対策は業務効率化

介護事業者がすぐに始められる人材不足対策のひとつに、システムの導入による業務効率化があります。介護業務にかかる職員の負担を軽くすることで、介護業務に対する不満を軽減でき、離職防止につながります。

これまで書類への記入というアナログな手法、Excelへの手入力などで行われてきた介護記録業務、労働管理などは特にシステム化しやすく、労働効率をアップしやすいのでおすすめです。

まとめ

介護職の人材不足を解消するには、労働環境の改善、業界のイメージアップなどさまざまな方法があります。その中でも施設運営や人事担当者がすぐ取り組めるのが業務効率化です。

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