0歳児クラスでは、子ども何人に対して保育士を何人配置すればよいのでしょうか。
この記事では、0歳児の保育士人数について、現在の配置基準や具体的な計算例、1・2歳児との違い、実際の職員配置を考える際のポイントまでわかりやすく解説します。
0歳児の保育士人数は「子ども3人につき1人」が基本
国が定める認可保育所の配置基準では、0歳児(乳児)おおむね3人につき保育士1人以上を配置する必要があります。
たとえば、0歳児クラスの園児数が次のような場合、単純な目安は以下のようになります。
| 0歳児の人数 | 保育士人数の目安 |
|---|---|
| 3人 | 1人 |
| 6人 | 2人 |
| 9人 | 3人 |
| 12人 | 4人 |
児童福祉施設の設備及び運営に関する基準では、保育士の人数について以下のように定めています。
- 0歳児:おおむね3人につき1人
- 1・2歳児:おおむね6人につき1人
- 3歳児:おおむね15人につき1人
- 4歳以上児:おおむね25人につき1人
また、保育所全体として保育士の人数を2人未満にすることはできません。
参考:児童福祉施設の設備及び運営に関する基準|e-Gov法令検索
0歳児とほかの年齢では保育士の配置人数が違う
現在の国の配置基準を比較すると、次のようになります。
| 年齢 | 保育士の配置基準 |
|---|---|
| 0歳児 | おおむね3人に1人 |
| 1・2歳児 | おおむね6人に1人 |
| 3歳児 | おおむね15人に1人 |
| 4歳以上児 | おおむね25人に1人 |
0歳児は、1・2歳児と比較しても約2倍手厚い基準となっています。
なお、3歳児と4・5歳児については2024年度に配置基準が改善され、従来の「3歳児20対1、4・5歳児30対1」から、それぞれ「15対1」「25対1」へ見直されています。
一方、1歳児については、国が6対1から5対1への改善を進めていますが、2025年度からはまず、一定の要件を満たして5対1の配置を行う施設に対する加算措置としてスタートしています。国の最低配置基準そのものは現在も1・2歳児6対1です。
なぜ0歳児は3人に保育士1人なの?
0歳児は、1歳以上の子どもと比べても特に個別の対応が必要な時期です。
たとえば0歳児保育では、日常的に次のような対応が発生します。
- 授乳や離乳食
- おむつ交換
- 着替え
- 午睡の確認
- 抱っこや寝かしつけ
- 一人ひとりに合わせた生活リズムへの対応
- 体調や表情など細かな変化の確認
同じ0歳児クラスでも、月齢によって発達状況は大きく異なります。まだ寝返りをしない子どももいれば、ハイハイをする子ども、つかまり立ちを始める子どももいます。そのため、クラス全体を一斉に動かすよりも、一人ひとりに合わせた対応が必要です。
こうした0歳児保育の特性から、ほかの年齢よりも手厚い配置基準が設けられています。
「0歳児3人に保育士1人」だけでは実際のシフトは組めない
園経営で特に注意したいのが、配置基準上の人数=採用すべき保育士人数ではないという点です。
たとえば0歳児6人なら計算上は保育士2人ですが、「2人雇えば0歳児クラスを運営できる」という意味ではありません。
保育士にも休憩時間が必要
勤務時間中には、保育士自身の休憩時間を確保しなければなりません。
法律では、労働時間が6時間を超えて8時間以下の場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を、勤務時間の途中に与えなければならないと定められています。
2人だけで0歳児6人を担当している場合、一人が休憩に入れば、一時的にもう一人が6人を見ることになってしまいます。
配置基準を維持しながら休憩を回すためには、ほかのクラスから応援に入る、フリー保育士を配置するなどの体制が必要です。
早番・遅番にも対応する必要がある
保育園では、子どもの利用時間よりも職員一人ひとりの勤務時間の方が短いケースが一般的です。
たとえば7時から19時まで開園する園を、8時間勤務の保育士だけでカバーする場合、同じ職員が開園から閉園まで担当することはできません。
早番・中番・遅番を組み合わせながら、時間帯ごとに必要人数を満たす必要があります。
有給休暇や欠勤も発生する
年間を通じて考えれば、有給休暇、研修、体調不良、子どもの看護休暇、産休・育休などによる欠員も発生します。
配置基準ギリギリの職員数で運営していると、一人休んだだけでシフトの調整が難しくなります。
最低配置基準を満たす人数だけではなく、休暇や突発的な欠勤にも対応できる職員体制を考えることが重要です。
0歳児が4人なら保育士は1人?2人?
単純に割り算すると、4÷3=約1.33人となります。
ただし、保育士配置の具体的な算定では、年齢ごとの人数を算定したうえで合計する方法や端数処理のルールが自治体によって定められている場合があります。
実際に認可保育所の職員配置を計算するときは、所在地の自治体が公開している「保育士配置基準人員確認表」「認可保育所運営基準」などを確認するのがおすすめです。
自治体によって国より手厚い配置基準が設けられることもある
国の配置基準は全国一律の基本となりますが、自治体が独自に国より手厚い基準を定めるケースもあります。
国の基準は、自治体が条例を定める際の「従うべき基準」となっていますが、国の基準を上回る配置を求めることは可能です。
たとえば、ほかの年齢について国より手厚い配置基準を定めている自治体もあります。
園を新設する場合や定員を変更する場合には、国の基準だけを確認するのではなく、「〇〇市 保育所 配置基準」「〇〇区 保育士 配置基準」などで自治体の条例・要綱も確認しましょう。
小規模保育では配置基準が異なる場合がある
「0歳児3人に保育士1人」という基準は広く使われていますが、施設の種類によって必要な職員数の考え方が異なります。
たとえば小規模保育事業A型では、年齢別の配置基準に基づいて算出した人数に、さらに1人を加えた人数以上を配置する仕組みとなっています。
そのため、認可保育所、小規模保育事業、事業所内保育事業、認定こども園、認可外保育施設などをすべて同じ計算方法で考えることはできません。
施設の種類に応じた基準を確認することが大切です。
保育士不足への対策には業務負担の軽減も必要
「もう一人保育士を増やしたい」と思っていても、人材不足によって思うように採用できない園も少なくありません。
その場合には、採用だけでなく現在働いている保育士が保育に集中できる環境を整えることも重要です。
たとえば、以下のような方法があります。
- 登降園管理をデジタル化する
- 保護者への連絡をアプリにまとめる
- 紙の連絡帳をデジタル化する
- 集計・転記作業を減らす
- 保護者への一斉連絡を効率化する
特に0歳児クラスでは、授乳や食事、おむつ交換、午睡など個別対応が多いため、事務作業にかかる時間を減らすことで、子どもと向き合う時間を確保しやすくなります。
配置基準を満たすことはもちろん大切ですが、限られた職員で無理なく保育を続けられる業務設計まで含めて考えることが、安定した園運営につながります。
ICT化で職員の負担を減らし保護者満足度を上げる
保育園では、子どもへの支援だけでなく、保護者との情報共有や日々の入退室管理も重要な業務です。
こうした業務をデジタル化することで、職員の負担を減らしながら、保護者にとっても「子どもの様子がわかる」「施設に到着したことを確認できる」といった安心につなげられます。
ビヨンド連絡帳

「ビヨンド連絡帳」は、施設と保護者の連絡をデジタル化できる連絡帳システムです。
日々の子どもの様子や連絡事項をオンラインで共有できるため、紙の連絡帳を準備・管理する手間を減らせます。また、保護者側もスマートフォンなどから内容を確認でき、時間や場所を問わず施設からの連絡を受け取れます。
保育園において、保護者との情報共有をスムーズにしながら、職員の連絡業務を効率化したい場合におすすめです。
ビヨンド入退くん

「ビヨンド入退くん」は、子どもの入室・退室を記録し、保護者へ通知できる入退室管理システムです。
「施設に無事到着したか」「いつ退室したか」を保護者が確認できるため、送迎や帰宅時の安心につながります。職員にとっても、電話で行っていた入退室確認をデジタル化することで、記録や確認作業の負担軽減が期待できます。
安全管理を強化しながら、保護者への安心提供と業務効率化を両立したい場合は、ビヨンド入退くんの導入をぜひご検討ください。
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まとめ
0歳児の保育士人数について、国の認可保育所の配置基準では、0歳児おおむね3人につき保育士1人以上と定められています。
0歳児6人であれば2人、9人であれば3人が一つの目安です。
ただし、園全体で必要となる人数を考える際には、年齢別の配置基準だけでなく、自治体独自の基準や開園時間、休憩、休暇、欠勤なども考慮しなければなりません。
特に0歳児は一人ひとりの生活リズムや発達状況が大きく異なるため、配置基準ギリギリでは現場の負担が大きくなることもあります。
「基準を満たしているか」だけではなく、「安全に余裕を持って保育できる人数か」という視点で職員配置を考えることが大切です。



