オンラインを活用したさまざまなサービスが誕生しており、オンライン塾を開業しようと考えている人もいるのではないでしょうか。とはいえ、具体的な開業方法がわからないというケースも多いです。
この記事では、オンラインを活用して塾を開業する方法を知りたい人に向けて、具体的な開業の手順や注意点を解説します。ぜひ役立ててください。
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そもそもオンライン塾とは
オンライン塾とは、インターネットを活用して指導する塾のことです。録画した映像を流すのではなく、インターネットを通じて講師と生徒がリアルタイムでやり取りします。
1対1でやり取りする場合もあれば、1人の講師が複数の生徒に向けて講義を行う場合もあります。
オンライン塾を開業する方法を解説
オンライン塾を開業するにはどうすればいいのでしょうか。具体的な方法を解説します。
インターネット環境を整える
オンライン塾を開業するためにはインターネット環境が必須です。また、講師と生徒が画面を通してやり取りするので、パソコンも用意する必要があります。
インターネット環境はなるべく安定的に通信できるように整備することが大切です。インターネット環境が不安定な場合、講義の途中で通信が切れる恐れがあります。光回線を契約すれば、安定したインターネット環境を確保できるでしょう。パソコンはスペックが高く、さまざまな作業をスムーズにこなせるものを選んでください。
塾でのルールを決める
オンライン塾を始める際は、事前にルールを決めておきましょう。ルールがないと、後からトラブルにつながる恐れもあるからです。
このとき設定するルールは、必要最低限の内容で構いません。たとえば、当日にキャンセルすると料金が発生するシステムにする場合は、あらかじめ生徒へ知らせるルールを作っておくと良いでしょう。他には、講師だけでなく生徒も必ずカメラをオンにするルールを設定するなどがあります。
オンライン塾のサイトを立ちあげる
オンライン塾を宣伝するためには、専用のWebサイトを作ると効果的です。そのうえで広告を出し、興味をもった人がWebサイトで詳細を確認できるようにしましょう。Webサイトは事前に作っておき、本格的にオンライン塾を開業する前に立ち上げるとスムーズです。
専用のWebサイトは、無料で利用できるブログサービスでもかまいません。ただし、本格的なビジネスとしてオンライン塾を開業するなら、自分でサーバーを契約してWebサイトを作ったほうがいいでしょう。
開業届・事業開始申告書を提出する
オンライン塾の開業にあわせ、開業届や事業開始申告書も提出しましょう。開業届は、開業から1ヶ月以内に税務署に対して提出します。開業届を提出していれば、第三者に対して開業している事実を証明したい場合に役立ちます。
また、事業開始申告書は各都道府県に対して提出してください。各都道府県に対しても届出が必要なのは、各都道府県が地方税を扱っているためです。事業開始申告書を提出しなくても特に罰則はありませんが、税務署へ開業届を提出する際にあわせて手続きを済ませるのがおすすめです。
広告を出す
オンライン塾に集客するためには広告を出すと効果的です。インターネット上で広告を出せば、オンライン塾に興味をもっている人へスムーズに宣伝できます。特に、Facebook広告をはじめとするSNS広告を出稿するのがおすすめです。
オンライン塾を受講してもらう流れとは
オンライン塾を受講してもらうには、生徒にツールをダウンロードさせる必要があります。Zoomなどテレビ電話でやり取りできるツールを選びましょう。
Zoomでオンライン塾の講義を行う場合は、予約の時間までにURLを発行します。生徒は発行されたURLをクリックするだけでオンライン上の会議室に入室可能です。
オンライン塾を開業するメリットとは
オンライン塾の開業にはさまざまなメリットがあります。ここでは、具体的なメリットについて解説します。
ランニングコストを抑えられる
オンライン塾は、一般的な塾のように広いスペースを確保する必要はありません。そのため、塾の賃料を低く抑えられます。個人でも複数の生徒を相手にできるため、個人で開業すれば人件費も削減可能です。最初のうちは売上を確保しにくいですが、オンライン塾ならそのような状況で高いランニングコストを支払い続けるリスクがありません。
集客対象が広い
対面で指導する塾とは違い、集客対象は居住地による制限を受けません。日本全国あるいは世界各国の人をターゲットにできます。宣伝もインターネットを通して行うため、広告を上手に活用できれば効率的に集客できる可能性があります。オンライン塾は一般的な塾よりも集客できる対象やチャンスが多いです。
授業を実施できる時間に自由度がある
生徒が塾へ通う必要がないため、講師と生徒の都合さえあえばいつでも講義を実施できます。たとえば、早朝や深夜など通学が難しい時間帯でも、オンライン塾なら問題なく授業を行えるでしょう。
どこでも授業ができる
オンライン塾では、基本的に生徒と直接会わずに講義を行います。場所の制約を受けないのは、生徒だけでなく講師も同様です。講義に集中できる環境であれば、どこでも授業を行えます。
わざわざ塾のために物件を借りるのではなく、自宅の一部で講義を配信するのもひとつの方法です。自宅で開業すれば、講師の移動時間や交通費も削減できます。
注意:オンライン塾の開業にはデメリットもある
オンライン塾にはたくさんのメリットがありますが、デメリットもないわけではありません。ここでは、オンライン塾を開業する際に注意したいデメリットを解説します。
オンラインならではの問題が発生しやすい
オンライン塾では、一般的な塾とは異なる問題が発生するリスクがあります。たとえば、双方の表情がわかりにくいため、コミュニケーションがスムーズにいかない可能性もあるでしょう。生徒の反応がつかみにくく、講義が単調になる恐れがあります。また、生徒は質問しにくいと感じるかもしれません。
また、インターネットやデバイスに不具合が生じ、講義が中断する場合もあります。
生徒との信頼関係構築が難しい
講師と生徒が直接会う機会がないため、一般的な塾と比較すると生徒との信頼関係を構築しにくいです。信頼関係がない状態で講義を進めると、生徒のモチベーションが低下する恐れがあります。また、生徒が内容を十分に理解していないことに気付けず、講義をどんどん先へ進めてしまう可能性もあります。
オンライン塾では、生徒の様子にしっかり配慮することがポイントです。必要に応じてLINE公式アカウントなどのコミュニケーションツールも利用しましょう。
集客に苦労することがある
オンライン塾は低コストで気軽に開業できるため、ライバルがたくさんいます。多くのオンライン塾のなかから自分のオンライン塾を選んでもらうのは、決して簡単ではありません。強みをアピールできないと、集客に苦労する恐れがあります。
ほかの塾との差別化を意識し、生徒から選ばれるオンライン塾を作る必要があります。
オンライン授業と対面式授業を組み合わせるのも1つの方法
いきなりオンライン塾を開業することを不安に感じている人もいるでしょう。その場合は、オンライン授業と対面授業を組み合わせて開業する方法がおすすめです。生徒が授業の形式を選べるようにすれば、差別化にもつながります。両方の形式で授業を行い、状況や生徒のニーズにあわせて対応しましょう。
オンライン塾の開業におすすめの集客方法は?
オンライン塾の集客方法としてはSNS広告がおすすめです。FacebookやTwitterなどのSNSへ広告を出稿すれば、ターゲットとなるたくさんの人にオンライン塾の存在を周知できます。ターゲットによって効果が出やすいSNSは異なるため、開業するオンライン塾の内容などにあわせて選びましょう。
SNS広告は数千円程度から利用可能です。また、広告を見せる対象を条件で絞り込めるため、興味を持ってくれそうな相手だけに効果的な宣伝ができます。
まとめ
オンライン塾なら、一般的な塾よりも簡単かつ低コストで開業できます。ランニングコストも低いため、リスクを抑えた運営が可能です。対面式の授業も取り入れる場合、開業後は入退室管理システムを使用し、生徒管理を効率化しましょう。
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大場元騎(学習塾経営者)
経歴:東京都内にて学習塾2校の立ち上げ・経営
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