「SNSで塾の生徒を増やせないだろうか」と考えている塾経営者の方は多いのではないでしょうか。
実際、若年層だけでなく保護者世代もSNSを日常的に利用しており、塾の認知度向上や問い合わせ増加に活用できる可能性を秘めています。
一方で、「何を投稿すればいいかわからない」「始めてみたものの反応がない」といった悩みも少なくありません。
本記事では、学習塾がSNSを活用すべき理由から、プラットフォームの選び方、実際の成功事例、そして初心者でも取り組めるスタート方法まで、実践的なノウハウを解説していきます。
執筆者について
ビヨンド入退くんを運営するBPS株式会社にて、広告運用やSEOライティング、オウンドメディアのディレクション、SNS運用など、幅広いマーケティングに携わる。プライベートでは月間数万~数十万人が閲覧するブログやSNSを複数運営中。
2023年からはマーケティングスクールの臨時講師等も担当している。
学習塾がSNSを活用すべき理由
学習塾にとってSNSは、従来の広告手法では届きにくかった層へアプローチできる重要なツール。
ここでは、塾がSNSを活用すべき5つの理由を具体的に見ていきます。
塾の雰囲気・講師の人柄を視覚的に伝えられる
チラシやWebサイトでは伝えきれない「塾の空気感」を、写真や動画で直感的に届けられるのがSNSの強みです。授業風景や講師の笑顔、生徒たちの真剣な表情といったリアルな情報は、文字だけの説明よりも圧倒的に説得力があることでしょう。
特に保護者の方は「うちの子に合う先生だろうか」「教室の雰囲気はどうだろう」といった不安を抱えているもの。
講師が日常的に発信する投稿を見ることで、入塾前から先生の人柄や指導スタイルを知ることができ、安心感につながります。
口コミにより認知度が自然に広がる
SNSの最大の特徴は、ユーザー同士のシェアや拡散機能です。良質なコンテンツを投稿すれば、フォロワーがさらに別のユーザーへ情報を届けてくれるため、広告費をかけずに認知を広げられる可能性があります。
例えば「○○先生の授業がわかりやすい」「この塾のイベントが楽しかった」といった投稿が保護者間でシェアされれば、信頼性の高い口コミとして機能してくれます。
特に地域密着型の学習塾にとって、地元のママ友ネットワークでの拡散は非常に価値があるものです。
既存生徒・保護者とのつながりを強化できる
SNSは新規顧客の獲得だけでなく、既に通っている生徒や保護者との関係性を深めるツールとしても有効です。
定期的に情報を発信することで、塾への親近感や信頼感が高まり、継続率の向上や紹介につながります。
例えばLINE公式アカウントで定期テストの対策情報を配信したり、Instagramで生徒の頑張りを紹介したりすることで、「この塾は自分たちのことをちゃんと見てくれている」という実感を持ってもらえるはず。
こうした日々の積み重ねが、長期的な信頼関係の構築に寄与してくれます。
無料で始められてコスパのよい集客方法
ほとんどのSNSプラットフォームは、アカウント開設も基本的な投稿も無料です。チラシ印刷や新聞折込といった従来の広告手法に比べて、初期投資を抑えながら集客活動を始められます。
もちろん本格的に運用するなら広告配信やコンテンツ制作に費用をかける選択肢もありますが、まずは手持ちのスマートフォンで撮影した写真や動画から気軽にスタート可能です。
小規模な個人塾でも大手塾と同じ土俵で勝負できるのは、SNSならではの魅力です。
他の広告との相乗効果が生まれる
SNSは単独で完結する施策ではなく、他の集客手法と組み合わせることでさらに効果を発揮します。
例えばチラシやWebサイトにSNSアカウントのQRコードを掲載すれば、興味を持った保護者が塾の日常を継続的にチェックできる導線を作れます。
また、リスティング広告で塾のWebサイトに訪問した人が、後日SNSで塾の投稿を目にすることで「あの塾だ」と思い出すきっかけにも。
複数の接点を持つことで、塾の印象が強化され、問い合わせや入塾につながる確率が高まるでしょう。
学習塾に最適なSNSの選び方
SNSにはさまざまなプラットフォームがあり、それぞれ特徴やユーザー層が異なります。
ここでは、学習塾の集客に活用しやすい主要なSNSを5つ紹介し、どのような目的に適しているかを解説します。
- Instagram|視覚的に塾の雰囲気を伝えるなら
- X(旧Twitter)|リアルタイム性と拡散力がある
- TikTok|中高生への直接リーチに最適
- LINE公式アカウント|生徒・保護者との信頼を強化
- Facebook|保護者世代へのアプローチができる
Instagram|視覚的に塾の雰囲気を伝えるなら
Instagramは写真や動画を中心としたビジュアル重視のSNS。教室の雰囲気や講師の笑顔、授業風景といった「塾のリアルな姿」を伝えるのに最適です。
特に「ストーリーズ」機能を使えば、24時間限定で気軽な投稿ができるため、日常的な塾の様子を親しみやすく発信できます。
また「リール」と呼ばれる短尺動画は、勉強法のコツや入試情報といった有益なコンテンツを短時間で届けられるのが魅力です。
ターゲットは主に20代後半〜40代の保護者層ですが、中高生も利用しているため、幅広い年齢層へのアプローチが可能。
おしゃれで統一感のある投稿を心がけると、塾のブランドイメージ向上にもつながります。
X(旧Twitter)|リアルタイム性と拡散力がある
Xは短文での投稿が基本で、リアルタイムな情報発信に強みを持つプラットフォーム。
「今日の授業で生徒がこんな質問をしてくれました」「明日は定期テスト対策の補講を実施します」といった、タイムリーな情報を気軽に共有できます。
最大の特徴は「リツイート(リポスト)」による拡散力の高さ。共感を呼ぶ投稿や有益な情報は、フォロワー以外にも広く届く可能性もあります。
受験生向けの勉強法や時事問題の解説など、教育的価値のあるコンテンツを発信すると、塾の専門性をアピールできるでしょう。
ただし、拡散力がある分、炎上リスクも考慮する必要があります。投稿前の確認体制をしっかり整えておくことが重要です。
TikTok|中高生への直接リーチに最適
TikTokは10代〜20代前半のユーザーが多く、特に中高生へ直接アプローチできる貴重なプラットフォーム。短尺動画(15秒〜3分程度)を中心としており、テンポよく情報を伝えられます。
「英単語の覚え方」「数学の公式の使い分け」といった実用的な勉強法を、親しみやすい形で発信すると、生徒本人が塾に興味を持つきっかけに。
講師自身がキャラクターとして前面に出ることで、「この先生に教わりたい」という動機づけにもなります。
編集技術やトレンドへの理解が必要ですが、バズれば一気に認知度が上がる可能性を秘めています。
ただし、保護者世代の利用率は他のSNSより低いため、保護者向けには別のプラットフォームとの併用が効果的です。
LINE公式アカウント|生徒・保護者との信頼を強化
LINE公式アカウントは、新規リーチというよりも既存の生徒や保護者との関係性を深めるツール。
日本国内での普及率が非常に高く、幅広い年齢層が日常的に利用しているため、確実に情報を届けられるのが強みです。
定期テストの日程リマインドや休講のお知らせ、入試情報といった実用的な情報を配信することで、「この塾は手厚くサポートしてくれる」という印象を与えられます。
また、チャット機能を使えば、保護者からの個別相談にも柔軟に対応可能。
他のSNSで興味を持ってもらった見込み客を、LINE公式アカウントへ誘導することで、より深い関係性を構築し、入塾や継続につなげる導線設計が重要になります。
Facebook|保護者世代へのアプローチができる
Facebookは30代〜50代のユーザーが中心で、まさに保護者世代が利用しているプラットフォーム。実名登録が基本のため、情報の信頼性が高く、教育関連の投稿とも相性が良好です。
長文投稿にも対応しており、教育方針や指導理念といった深い内容をじっくり伝えられるのが特徴になります。
また「イベント機能」を使えば、保護者向け説明会や体験授業の告知と参加管理をまとめて行えて便利です。
拡散力はXほど高くありませんが、ターゲットを絞った質の高い情報発信により、塾の専門性や信頼性をアピールできます。地域コミュニティとの連携を重視する塾には、特におすすめのプラットフォームです。
学習塾のSNS成功事例と真似できるポイント
実際にSNSで成果を上げている学習塾の事例を見ることで、自塾での運用イメージが具体的になります。
ここでは、大手から個人塾まで、それぞれ特徴的な戦略で成功している4つの事例を紹介します。
- 河合塾 Instagram × X(Twitter)のマルチSNS戦略
- KUMON Instagramのユーザー投稿活用
- 伸学会 Facebookで保護者層に深い情報発信
- ラオ先生(個人塾) TikTokで勉強法を発信
河合塾 Instagram × X(Twitter)のマルチSNS戦略
大手予備校の河合塾は、複数のSNSプラットフォームを使い分けることで、それぞれの特性を最大限に活かしています。
Instagramでは受験生の日常や講師紹介といったビジュアル重視のコンテンツを展開し、塾の雰囲気を視覚的に伝える工夫が見られます。
一方、X(旧Twitter)では入試情報や学習アドバイスなど、タイムリーで実用的な情報を発信。受験生が「今知りたい」と思う情報を的確に届けることで、フォロワーの関心を維持しています。
真似できるポイントは、SNSごとに投稿内容の性格を変えていること。すべてのSNSで同じ内容を投稿するのではなく、プラットフォームの特性に合わせてコンテンツを最適化することで、それぞれのユーザー層に響く情報発信を実現しています。
KUMON Instagramのユーザー投稿活用
公文式(KUMON)のInstagram公式アカウントでは、一般ユーザーが投稿したコンテンツを積極的に「リポスト(再投稿)」する戦略が目立ちます。
参考:KUMON(公文式・くもん)【オフィシャル】 (@kumon_jp_official)
実際に教室に通う生徒や保護者の投稿をシェアすることで、リアルな体験談や口コミ効果を生み出しているのです。
この手法の優れている点は、企業側が一方的に発信するのではなく、利用者の生の声を届けられること。「公式が言っていること」よりも「実際に通っている人の感想」の方が、信頼性が高いと感じる保護者は多いでしょう。
真似できるポイントは、生徒や保護者に「ハッシュタグをつけて投稿してください」と呼びかけ、その投稿を公式アカウントで紹介する仕組みづくり。
投稿者にとっては公式に取り上げられる喜びがあり、塾側は魅力的なコンテンツを集められる、双方にメリットのある手法となっています。
伸学会 Facebookで保護者層に深い情報発信
中学受験専門塾の伸学会は、Facebookを活用して保護者世代に向けた質の高い情報発信を行っています。
広く浅くリーチを広げるのではなく、ターゲットを明確に絞り込んだ上で、教育論や子育てに関する深い考察を丁寧に発信しているのが特徴です。
投稿内容は長文が多く、「なぜその指導方針なのか」「子どもの学習意欲を高めるためにはどうすべきか」といった、保護者が本当に知りたい情報を届けています。
単なる宣伝ではなく、価値ある情報を提供することで、塾への信頼感を醸成しているのです。
真似できるポイントは、「役に立つ情報を届けることで信頼を得る」という姿勢。すぐに入塾につながらなくても、継続的に有益な情報を発信することで、保護者の心に塾の存在が刻まれ、いざ塾を探すタイミングで選ばれる可能性が高まります。
ラオ先生(個人塾) TikTokで勉強法を発信
個人塾を経営するラオ先生は、TikTokで勉強法やモチベーション向上のコンテンツを発信し、中高生から絶大な支持を得ています。
「暗記のコツ」「集中力を高める方法」など、すぐに実践できる具体的なノウハウを短い動画で分かりやすく紹介しています。
ラオ先生の強みは、講師自身がキャラクターとして前面に出ていること。親しみやすい話し方とテンポの良い編集で、視聴者が飽きずに最後まで見られる工夫がされています。
その結果、フォロワー数は数十万人規模に成長しました。
真似できるポイントは、講師の個性を活かしたコンテンツ作り。大手塾にはできない、個人塾ならではの「先生の顔が見える」発信は、生徒との距離感を縮める大きな武器になるでしょう。
完璧な動画を作ろうとせず、まずは気軽に始めてみる姿勢も参考になります。
ゼロから始めるSNS運用初投稿までの5ステップ
「SNSを始めたいけど、何から手をつければいいかわからない」という方のために、アカウント開設から初投稿までの具体的な手順を5つのステップで解説します。この流れに沿って進めれば、初心者でもスムーズにSNS運用をスタートできます。
- STEP1. SNSプラットフォームの選択
- STEP2. アカウント作成と基本情報の入力
- STEP3. 魅力的なプロフィールの作り方
- STEP4. 初投稿ネタの選定
- STEP5. 実際に投稿してみよう
STEP1. SNSプラットフォームの選択
まずは、どのSNSから始めるかを決めましょう。前述した通り、各プラットフォームには特徴があり、ターゲットとする層によって適したSNSが異なります。
初めての方におすすめなのは、Instagramまたは保護者とのやり取りに特化したLINE公式アカウントです。
Instagramは写真を撮って投稿するだけでも成立するため、ハードルが低く始めやすい特徴があります。LINE公式アカウントは既存の生徒・保護者との関係強化に直結するため、即効性が期待できるでしょう。
「中高生本人にアプローチしたい」ならTikTok、「教育情報をリアルタイムで発信したい」ならXといった具合に、自塾の目的に合わせて選択してみましょう。
迷ったら、まずは1つに絞って始めることが継続のコツです。
STEP2. アカウント作成と基本情報の入力
プラットフォームが決まったら、実際にアカウントを作成します。多くのSNSは、メールアドレスまたは電話番号があれば数分で登録可能です。
アカウント名は、塾名をそのまま使うのが基本になります。「○○塾【△△市】」のように地域名を入れると、地元の保護者が検索したときに見つけやすくなります。
また、ビジネスアカウントや公式アカウントへの切り替えができる場合は、必ず設定しておきましょう。分析機能や広告出稿など、通常アカウントにはない機能が使えるようになります。
基本情報の入力では、住所、電話番号、営業時間(授業時間)、ホームページURLなど、保護者が知りたい情報を漏れなく記載しましょう。特に「お問い合わせ方法」は明確にしておくことが重要です。
STEP3. 魅力的なプロフィールの作り方
プロフィールは、アカウントを訪れた人が最初に目にする「塾の顔」。ここで興味を持ってもらえるかどうかが、フォローしてもらえるかの分かれ道になります。
プロフィール写真には、塾のロゴまたは教室の外観写真を設定するのがおすすめ。人物写真を使う場合は、塾長や代表講師の笑顔の写真が親しみやすさを演出できます。
自己紹介文では、以下の要素を簡潔に盛り込みましょう。
- 何の塾か(小学生向け、大学受験専門など)
- どこにあるか(地域名や最寄り駅)
- 塾の特徴や強み(少人数制、個別指導など)
- どんな情報を発信するか(勉強法、教室の様子など)
文字数制限があるSNSも多いため、要点を絞って分かりやすく表現することを心がけてください。最後に、ホームページや問い合わせフォームへのリンクを忘れずに設置しましょう。
STEP4. 初投稿ネタの選定
いよいよ投稿内容を考えます。初投稿は、塾のことを知らない人に向けてどんな塾なのかを簡潔に伝える内容が手堅いでしょう。
塾の外観や教室内部の写真と簡単な紹介や塾長や講師陣の自己紹介(顔写真付きだとより良い)等が望ましいでしょう。
また、「これからこんな情報を発信していきます」という予告や現在募集中のコースや体験授業の案内も保護者へのアピールにつながります。
難しく考えすぎる必要はありません。「はじめまして、○○塾です」という挨拶から始めて、教室の雰囲気が伝わる写真を1枚添えるだけでも十分です。完璧を求めすぎると、いつまでも投稿できなくなってしまうのでとりあえず投稿してみましょう。
STEP5. 実際に投稿してみよう
投稿する内容が完成したら、実際に公開しましょう。
投稿後に反応がなくても、焦る必要はありません。SNSは継続が肝心。最初の数週間は反応が薄くても、コツコツ投稿を続けましょう。
投稿する時間帯も意識しておきましょう。一般的に、保護者がスマートフォンを見やすい時間帯は、朝の通勤時間(7〜8時)、昼休み(12〜13時)、夜のリラックスタイム(20〜22時)と言われています。
まずはこの時間帯に投稿してみて、反応を見ながら最適なタイミングを探っていくとよいでしょう。
初投稿が終わったら、週に2〜3回程度の頻度で投稿を継続することを目標に、日常の授業風景、生徒の頑張り、講師のちょっとした気づきなど、身近な題材を写真に収めて発信していきましょう。
SNS運用の注意点と失敗しないためのルール
SNSは手軽に始められる反面、一度の失敗が大きな信頼損失につながるリスクも。特に教育機関である学習塾は、生徒や保護者との信頼関係が何より重要です。
ここでは、SNS運用で絶対に守るべき5つのルールを解説します。
- 生徒・保護者の顔写真は必ず許可を取る
- 個人情報・成績情報の取り扱いには細心の注意を
- ネガティブコメント・クレームへの対応方法
- 政治・宗教・差別的な発言は絶対NG
- 投稿前の二重チェック体制を作る
生徒・保護者の顔写真は必ず許可を取る
授業風景や塾のイベントを投稿する際、生徒の顔が写り込むことは避けられません。しかし、許可なく生徒の顔写真をSNSに投稿するのは絶対にNGです。
近年、個人情報保護への意識が高まっており、「子どもの写真をSNSに載せないでほしい」と考える保護者は少なくありません。投稿前には必ず本人と保護者の両方からできれば書面で同意を得ておきましょう。
また、顔が識別できないよう後ろ姿や手元だけを撮影する、モザイクやスタンプで顔を隠すといった工夫も有効です。
個人情報・成績情報の取り扱いには細心の注意を
生徒の名前、学校名、成績、志望校といった個人情報は、たとえ良かれと思っても安易に投稿してはいけません。
「○○くんが△△高校に合格しました」といった投稿も、本人の特定につながる可能性があるため要注意。
合格実績を紹介したい場合は、「今年は○○高校に3名合格」のように数字だけを示す、または本人と保護者から明確な許可を得た上で、イニシャルや仮名を使って紹介する方法が安全です。
ネガティブコメント・クレームへの対応方法
SNSを運用していると、批判的なコメントやクレームが寄せられることも。感情的に反応したくなりますが、公開の場での対応は慎重に行いましょう。
まずは冷静に内容を確認し、正当な指摘であれば真摯に謝罪と改善を表明します。ただし、詳細なやり取りは公開コメント欄ではなく、ダイレクトメッセージや電話など非公開の手段に切り替えるのが賢明です。
「ご指摘ありがとうございます。詳しくはDMでご連絡させていただきます」といった返信で、個別対応に移行しましょう。
一方、明らかに悪意のある誹謗中傷や事実無根の書き込みには、削除やブロック機能を活用することも必要になります。
放置すると他のフォロワーにも悪影響を与えかねません。対応に迷った場合は、一人で判断せず複数人で協議してから行動することが大切です。
政治・宗教・差別的な発言は絶対NG
塾のSNSアカウントは、個人アカウントとは異なり「組織の公式な発信」として受け取られます。
そのため、政治的な主張、特定の宗教に関する発言、性別・人種・国籍などに関する差別的な表現は厳禁です。
たとえば時事問題を取り上げる際も、特定の政党や政策を支持・批判するような書き方は避けましょう。
「入試に出そうなニュース」として中立的に解説するなら問題ありませんが、塾の政治的立場が見える表現は保護者の反感を買う可能性があります。
また、何気ない冗談のつもりでも、性別や外見に関するステレオタイプな表現は炎上リスクが高いです。十分に注意しましょう。
投稿前の二重チェック体制を作る
ミスを防ぐ最も確実な方法は、投稿前に必ず複数人で内容を確認する体制を整えること。一人で考えて投稿すると、どうしても見落としが発生します。
具体的には、投稿する本人とは別に、塾長や別の講師が最終チェックを行う仕組みを作りましょう。例えば以下のような確認項目をチェックリストにしておくと便利です。
- 個人情報(名前、顔写真、学校名など)が含まれていないか
- 誤字脱字、事実誤認はないか
- 誤解を招く表現や不適切な言葉はないか
- 写真の背景に余計な情報が映り込んでいないか
- リンク先のURLは正しいか
特に夜遅くや疲れているときの投稿は、判断力が鈍っていることもあります。「今すぐ投稿したい」と思っても、翌朝改めて見直すくらいが安心と言えるでしょう。
集客後の満足度アップも忘れずに
集客に力を入れるだけでなく、塾の業務のシステム化を進めていくことも大切です。システム化によって、従来は手作業で行っていた業務も簡単な操作で行えるため、業務の効率化につながります。
時間を有効活用でき、生徒とのコミュニケーションや教材研究、校舎管理といったより重要な業務に時間を割けるようになります。
システム化の第一歩として、入退室管理システムの導入がおすすめです。「ビヨンド入退くん」なら、生徒の入室・退室が自動で保護者に通知されるため、電話対応の手間が減ったと好評です。講師の勤怠もこれ一つで完結し、データ集計もあっというまにできるため、業務効率化にピッタリです。
やはり機能がシンプルなためか料金も安く、経営の負担もグっと減りました。以前使用していたシステムはオプションが多く、システムとして重たかったので、それと比較するとシンプル設計な「ビヨンド入退くん」はとても使いやすいです。
【利用者の声】學び舎日新館(学習塾)より
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学習塾集客ならまずは近隣へのDMがおすすめ
SNSは有効な集客手段ですが、地域密着型の学習塾ではまずは近隣住民へ直接的にアプローチしていきたいところです。
特にDM(ダイレクトメール)は、SNSとは異なる強みを持つ集客方法。
DMの最大の利点は「確実に手元に届く」こと。SNSの投稿はタイムラインに流れて見逃される可能性がありますが、DMは物理的に郵便受けに届くため、必ず一度は目に触れます。
特に新規開校時や、まだ地域での知名度が低い段階では、「この場所に塾がある」ことを知ってもらうことが何より重要。
また、DMは各家庭に直接情報を届けられるため、インターネットをあまり使わない保護者層や、能動的に塾を探していない層にもアプローチできます。
SNSとDMを組み合わせる戦略も効果的です。DMに塾のInstagramアカウントやLINE公式アカウントのQRコードを掲載しておけば、興味を持った保護者がSNSでさらに詳しい情報を得られる導線を作れます。
DM診断のDM発送サービスなら、1通71.80円・送料込みの低価格で、デザイン制作から発送までワンストップ対応が可能。
20年以上・取引実績2,000社超の実績があり、DM初心者でも安心です。最短当日発送・全国対応のため、急なキャンペーンにも対応できます。
近隣への認知度向上にはDM、日常的な情報発信にはSNS。オンラインとオフラインを組み合わせた集客戦略で、地域での認知度向上と問い合わせ獲得の両立を目指しましょう。


大場元騎(学習塾経営者)
経歴:東京都内にて学習塾2校の立ち上げ・経営
「ビヨンド入退くんは保護者の安心はもちろん
塾運営の効率化にも役立っており、感謝しています!」





