塾運営

塾の独立に成功するには?塾経営が厳しいといわれる理由や失敗を避けるポイントを解説

塾は個人事業主や副業、フランチャイズなどによる独立のしやすさが特徴です。ただし、少子化などの影響や業界の参入障壁の低さといった問題があるため、集客や競争の激化などに考慮する必要があります。この記事では、塾の独立の方法や成功するポイント、失敗する原因を解説します。塾の独立を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

塾の経営手法とは

塾の経営手法は、個人塾とフランチャイズの2つです。以下で、それぞれの手法について解説します。

個人塾

個人塾は、1つの企業として塾を経営する手法です。塾の方針や運営方法を決められるため、教材や教え方などを自由に選べます。生徒の受講費のすべてが利益になるため、経営者の力量によって大きく稼げる可能性があります。ただし、教育の方法だけでなく、経営を学ぶ必要がある点に注意が必要です。多くの経営者は、経営初期の集客の難しさに悩むことになるでしょう。

フランチャイズ

フランチャイズは、塾を運営する本部に加盟金を払い、グループの1つの塾として経営する方法です。コンビニやチェーン店などと同じように、本部によって塾の運営の方法が決まります。塾の知名度やブランド力、ノウハウなどを利用できるため、効率のよい経営が可能です。ただし、フランチャイズ本部に月々のロイヤリティを支払い、運営の意向に従って塾を経営する必要があります。

塾経営が厳しいといわれる理由

塾経営は厳しいといわれる場合があります。以下で、その理由を解説します。

少子化で子どもの数が減っている

2019年の出生数は86万5,239人となったことで、過去最少の数値を記録しました。日本は少子高齢化が進んでおり、子どもの母数が減り続けることで、塾を利用する子どもの数の減少が予想されています。しかし、子供の学習の費用は上昇しているため、塾の需要は高くなる可能性があります。今後の塾業界は、同業社による競争が激化するでしょう。

※参考:第1部 少子化対策の現状(第1章): 子ども・子育て本部 – 内閣府
※参考:2.調査結果の概要|文部科学省

参入障壁が低い

塾は開業資金が低く、1人で経営を始めやすい点が特徴です。

学習教材や教育管理システムのIT化などにより、教育にかかる手間やコストが減少しています。塾業界は新規参入が容易なため、大手塾を含めて生徒を集客する競争が激しくなります。経営を成功させるためには、他の塾との差別化が重要です。

塾講師が集まらない

塾を経営する際は、生徒だけでなく講師を集める必要があります。塾を経営するうえで、優秀な講師の存在は貴重です。

大学生の講師を集められない塾は、講師の数が足りずに経営が難しくなります。塾の仕事は激務であるため、労働環境の改善が求められています。講師の待遇や業務効率化などに取り組み、優秀な講師が集まる環境を構築しましょう。

塾の独立のメリットとデメリット

塾の独立は小規模のビジネスに向いていますが、環境の変化に対応し続ける必要があります。以下で、メリットとデメリットを解説します。

塾の独立のメリット

小規模の塾は開業資金が少なく、副業で事業を始めやすい点がメリットです。塾は教育業であるため、店舗ビジネスのように仕入れや在庫管理などの業務が発生しません。ITの学習教材や映像授業などを工夫することで、少ない時間でも効率のよい教育が可能です。塾の経営は、工夫次第で利益率を高められます。

塾の独立のデメリット

塾の独立の際は、教室の確保や設備投資などの初期費用が必要です。子どもの数が減るなかで、他の塾と生徒の取り合いになるため、集客に困ることも予想できます。学習指導の実績を作るまでに時間がかかるので、長期目線での経営を意識しましょう。学校の教育内容や入試制度に応じて、カリキュラムや指導要領の変更にも対応しなければなりません。

塾の独立に必要な準備

塾の独立には、開業届の提出や開業資金、運営費の用意が必要です。以下で、解説します。

開業届

塾を経営するうえで資格は必要ありませんが、1か月以内に開業届を提出することが義務です。所轄の税務署へ開業届を提出しましょう。もしすでに開業している場合でも、提出は可能です。

個人事業主よりも税負担を抑えるために、青色申告ができる法人化をおすすめします。所得が約700万円を超える場合は、法人化によって納税額を見直すことが重要です。

開業資金・運営費

開業資金は500万円程度を用意しましょう。内訳は以下の通りです。

  • 物件取得費:約100万円(保証金や礼金、仲介手数料など)
  • 内装工事費:約100万円(学習時の教室やスペースなど)
  • 設備費:約200万円(机やイス、ホワイトボードなど)
  • 教材費:約30万円(教科書や問題集など)
  • 広告宣伝費:約30万円(ホームページやチラシなど)

フランチャイズの場合は、以下の資金も必要になります。

  • 加盟金:約200万円
  • 保証金:約50万円
  • 研修費:約50万円

塾の運営費は、人件費や賃貸料などで月200万程度かかります。運営費は塾の規模や生徒数によって変動するため、経営の状況に応じて資金を増やすことが重要です。

塾の独立に失敗する原因

塾の独立に失敗する原因は、独自の手法がないまま経営する、もしくは価格競争に負けることです。以下で、解説します。

大手学習塾の手法をマネしてしまう

大手学習塾の教育のマネをして塾の独立をした場合、ネームバリューで負ける可能性が高くなります。独自の教育方法や他社と差別化できるポイントがないと、塾に生徒は集まりません。独自の教育方法やカリキュラムが用意できない場合は、フランチャイズのカリキュラムや経営手法を利用するとよいでしょう。

価格競争に負けてしまう

塾同士の価格競争が起こった場合、生徒数を増やしても利益率が低い経営になります。個人の塾を経営する場合、資本や人材の多さから大手の塾との競争は難しくなるでしょう。価格以外の魅力で、他社と差別化が必要です。教育の質や実績、サービスをアピールして、高価格でも生徒が集まる塾を目指すことが重要です。

「安心」でアピールする例

入退室管理システムの導入で「安心」をアピールしている塾もあります。

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塾の独立に成功するポイント

塾の独立の成功には、明確な方針や個別指導の対応などが必要です。以下で、塾の独立に成功するポイントを解説します。

塾の理念や方針を明確にする

塾を独立させる際は、理念や方針を明確にすることが重要です。生徒によって塾に求めるものは異なるため、塾の特徴をわかりやすくしましょう。たとえば、基礎から丁寧に教えることに特化する、偏差値の高い学校の受験を専門にするなどの特徴が必要です。集めたい生徒に合わせて適切なコンセプトを作ると、集客に成功しやすくなります。

個別指導から始める

塾業界では個別指導が人気を集めており、独立する際の指導方法として最適といえます。個別指導は、集団指導よりも小さなスペースから始められます。独立した直後は小規模の個別指導の塾を開き、生徒指導の実績を作り、少しずつ生徒を増やしましょう。指導実績が増えると、生徒に合わせた対応ができる指導のノウハウが蓄積します。

フランチャイズから始める

塾経営は、「実力ある講師」だけでは成り立ちません。立地選定、教材選定、認知、ブランディング、講師の採用・育成、経理業務、勤怠管理、生徒管理…といった幅広い知識が必要です。

起業初心者の方は、そういった業務をしっかりサポートしてくれるフランチャイズに加盟するのをおすすめします。サポートは加盟先によって多種多様ですが、すでに認知度の高いブランドや集客ノウハウをフル活用できるため、塾の経営や生徒の成績アップに集中することができます。

生徒や保護者から信頼されるサービスを提供する

塾は教育業とサービス業を含む業界であるため、お客様である生徒や保護者が満足する学習指導を提供する必要があります。講師の評判が塾の評価につながるので、質の高い講師が確保できる環境を用意しましょう。大手の塾にはない独自の教育サービスを提供し、生徒や保護者から信頼される塾を経営することが重要です。

生徒や講師の管理するシステムを導入する

入退くんは、業界最安の低コストで導入できる入退室管理システムです。塾に通う子どもの入退室の記録を、写真付きでメールやLINEに自動で送信します。子どもの安否をスマートフォンで確認できるため、保護者の安心感につながります。

また、講師の勤怠管理の体制が整うため、経費を計算する手間を省くことが可能です。入退くんは複数拠点で利用できるため、経営する塾の拠点が増える場合にも対応できます。

入退くんの導入で業務効率化や保護者の信頼獲得に成功した塾の事例は、こちらからご確認いただけます。

まとめ

塾は独立する際の障壁が低く、小規模で経営できる点が特徴です。塾に独自の強みがあり、質の高い授業ができる講師がいると、集客に成功しやすくなります。ただし、塾は教育だけでなくサービス業でもあります。教育サービスの質だけでなく子どもの安全を確保することも重要なので、安否確認できる管理システムの導入を検討しましょう。

入退くんは、月額1人あたり55円の業界最安価格で利用できます。初期費用も無料で利用できるため、資金繰りが厳しい開業当初でも導入しやすいです。

LINE通知にも対応しているので、子どもの安全に配慮したシステムをご希望の方はぜひご検討ください。

生徒の入退室時に保護者様へ通知されるため、保護者様からの信用が増したように思います。

【利用者の声】藍田学舎(学習塾)より

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入退室管理システム 入退くん
この記事を監修した人

大場元騎(学習塾経営者)
経歴:東京都内にて学習塾2校の立ち上げ・経営
「入退くんは保護者の安心はもちろん
塾運営の効率化にも役立っており、感謝しています!」